黒蛇学生珍道中

じゃがいもに心奪われた飲兵衛大学生の日常+料理日記

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ひかりごけ

動けないならテレビを観れば良いじゃない(某王妃風に)!

という訳で熱出して魘されつつテレビを観てました。

観たのは劇団四季の『ひかりごけ』という作品。
これはどうも終戦の頃の羅臼(北海道)で起こった食人事件を脚色したものらしい。
と言うのも人物の心理描写とか直接取材してないらしいので、これを元にとは書きにくいのです。
なので、脚色にしときましょう。
原作者は武田泰淳氏です。
原作は死ぬ気で復活してからにするとして、さてお芝居の粗筋はこんな感じです。


終戦頃の羅臼沖にて一隻の船が座礁、船長と数名の乗組員は零下の北海道に食料も装備もなしに投げ出されてしまう。
力尽きた彼らが生き残るためには肉が要る。
しかしながらその肉は、先刻までは部下であり友であった乗組員の一人なのだ。
喰わなければ死ぬ、死ねば喰われる。
追い込まれた人々の、人としての尊厳と生存への意思。
そしてそれぞれの選択の先に待つ、未来とは……。

設定として特殊なのは、
『罪を犯した人の背後にはひかりごけに似た淡い緑の光があり、(その人同等の)罪を犯していない人にはその光が見える』
と言うもの。
……結構やばそうですね、見えたら見えたで。
登場人物は4人です。
あ、あと裁判員とか弁護士とか検事が声だけで一杯いますが、変声器だし意外と3人でやってたりして?
最初から全員喰べた船長と、一人目は喰べて後悔して二人目を喰えなかった人と、一人目から拒否した人と、最初に死んで喰われた人と、こういう区分になります。
当然船長が生き残る訳ですが、彼はその後食人を罪に問われ裁判にかけられます。
問いかけに沈黙で応える船長が最後に語るのは、ひかりごけのような罪の光の話。
この話は一人も喰べずに死んだ船員が語ったもので、彼には船長ともう一人の船員(一人喰べた人)の背後に見えていたそうです。

「貴殿方にはこの光が見えますか?」

罪を裁く立場にいる者ならばその身は潔白、当然光が見えるわけです。
ところが、彼らには船長の背後にある筈の光を見ることが出来ない。

「見えない?そんな筈はありません。貴殿方には見えていなければならない」

罪を犯した人には光は見えない、つまり光が見えない彼らもまた罪人であると言うわけです。


結局生きている以上は何らかの罪を犯して生きているし、真の意味で罪を裁くのは犯した罪によって不利益(話中では死体を喰われた部下自身ですね)を被った当人にしか出来ないといったところでしょうか?
だからと言って船長は悪意も反省も後悔もない食人鬼かと言われればそうではないのです。

「私はただ、我慢していたのです」

何かはわかりません、純粋に死への恐怖や飢餓かも知れないし、戦前の天皇崇拝体制や軍閥と言ったものかもしれない。
もっと違う何かだったのかもしれません。
この話自体には提起はあっても救済はないようで、各人が考え感じたことが全てなのかもしれません。

私は我慢できる自信がないので、人間同士で生き残るために争わずにすむように、祈っています。
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  1. 2010/01/12(火) 08:14:23|
  2. 雑談
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